ニューサイランの線!
夏のイメージが強いニューサイラン、
最近は一年を通して市場に出ていますが、爽やかなストライプ柄に人気が集まります。
まっすぐ長く上に伸びたシャープな直線の葉先が印象的ですが、
いけばなの材料にしてみると、縦横無尽に曲線をいかようにも形づくれます。
立体的にダイナミックに造形することによって、勢いや力強さを表現しやすいです。
植物を「線」と捉える見方、いけばなの基本でもある「直線」と「曲線」の構成は
正に双璧をなす象徴ともいえます。
相反する特色を活かしあうように組み合わせていき、
互いの着地点を追求するのは醍醐味です。
アンビバレンスな美、植物が持つ有機的可能性もそのひとつ、
人を惹きつける本質だからでしょうか。
いかにして、素材の魅力を見つけられるか、
そして引き出せていくか、いけばなの素晴らしさでもあります。